ポエム
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冬の樹木
生(せい)の 
あらゆる活動を
すべて 
無へと変えてしまう
真白(ましろ)な雪が

お前たちを
押しつぶさんばかりに
降り積もっている

しかし
お前たちは
決して弱音を吐くことなく
言い訳一つすることなく

やがて
訪れるであろう春を
ただ 静かに
潔ぎよく
待ち続けている

僕はと言えば
動き回れる自由さゆえに
厳しい寒さと闘う気などなく

言い訳という衣服で身を覆い
暖かな部屋へと
逃げ込むばかり…

お前たちのように
生きられるならば

たとえ 
春を見ずして果てたとしても

何の言い訳も
ためらいも
恥じらいをも寄せつけぬ

たった一つの真実を
つかめるやも知れぬのに

21/03/07 13:19更新 / 少年時代



談話室



■作者メッセージ
季節はずれですみません。この詩は、大学4年の冬、山の中で樹木に深々と降り積もる雪を見て書き上げました。今でも、迷った時や大きな決断をする時に読む私の大切な詩です。

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