ポエム
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夏空を見上げて
梅雨が明け
ふと見上げれば

澄みきった夏空の青さと
下ろしたてのシャツのような
夏雲の白さが

見事なコントラストをなし
大空に広がっていた…

その清々しさ 潔さ

少年の日の僕も
この夏空を
見上げていたのだろう

あの頃の僕には
過去も 未来もなかった
その夏空を
「きれいだ」と
見惚れる瞬間だけに
生きていた

だけど 今の僕は
あの頃より
知識も経験も豊富で
少し先のことを考えたり
時には
物事の裏を読んだりして

目の前にある
この美しい情景を
ありのままに
感じることができない

それでも
この情景を前に
立ち止まる僕は
少年の日の心を
すべて
失ってはいないのだろう

10年後…
僕は どんな気持ちで
この夏空を見上げるのだろう

歳を重ねても
美しいものに
心震わせる思い

いつまでも
いつまでも
持ち続けていたい…

20/08/01 18:35更新 / 少年時代



談話室



■作者メッセージ
夏雲って輪郭がはっきりしていて、とても綺麗だと思います。

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