ポエム
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あなたへ
君はいた
君は確かに
僕の人生の中にいた
そして 君は消えた
君は
僕の人生の中から消えた
あの初夏の風のように
突然
僕の肩をすり抜けていった…

思い出す
あなたと過ごした数々の日々を
あなたの笑顔 笑い声
あなたの髪の香り
肩を並べて歩いた坂道
思いを語り合ったあの日々を…
あの時
すべてが当たり前だった
そして 今気づく
すべてが 
夢のような出来事で
もう僕の人生の中で
二度と起こらない
奇跡の数々であったことを…

僕は あなたを忘れない
あなたを大切に思った気持ち
あなたの役に立てた時の喜び
あなたの無事を
祈り続けた日々を…

あなたは
自分に素直で 無邪気だった
そして あなたは優しかった
あなたの 素直で温かい言葉は
僕の心に深く染み入り
乾いた僕の心を
静かに 潤してくれた…

でも僕は
あなたの優しさに甘え
あなたの貴重な時間を盗み
そして
あなたの心を傷つけた…

僕たちの人生は
もう二度と 
交わることはあるまい
今 僕ができること
それは 何もしないこと
ただ 心の中であなたを想い
あなたの幸せを
遠くで 祈り続けること

だけど
あの夏の青空を仰ぐとき
晩秋の夕暮れに一人佇むとき
凍てつく朝焼けを
遠く眺めるとき
そして
風に舞い散る桜の花びらを
見上げるとき

あなたの笑顔を思い出すことを
神様
どうか…許してください
20/06/26 21:55更新 / 少年時代



談話室



■作者メッセージ
遠く離れても思い続ける切ない片想いの詩(うた)です。

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