星ほろぼしのふたり
キキキララの夜に ふたり落ちあおう
キキキララの森の キヨラなるほとりで
ぼく・西の果て・アポロニウス追ったてながら
わたし・東の果て・アルテミルスが鬼よ
そろいであつらえた五ツ角の円盤は
月巨人の爪から削りだした品
鋭角のくびれにまぶした飛び魚の鱗、ひときわ光る
膝抱え宙巡るあのサテライト
オーパルの爪に鑿を当てたら
胸がわるそうに《いあ》とこぼしたっけ
《はすた》と謝したらプラチナムの瞼まどろませたけれど……
キキキララの夜に 交差してまたたく
キヨラなる湖面の 真珠色の尾羽根
キキキララの森の キヨラなるほとりに
五ツ角の御子は それぞれ降りたつ
わたし・西のへり・アマテルに手を引かれ
ぼく・東のへり・ツキヨミに手を振る
星ほろぼすのがふたりのつとめ
正中線で半球を分かち
きょうはチキウなる星、塵とキララに返してやった
ぼく・西のがけ・妙な男に会ったよ
わたし・東のたに・覚えがある女ね
ふわりと浮遊、カラーリリィの裾で湖面さざめかせ
正中線で出会ったふたり、手指からめ額あわせる
輪郭 ほどけ 自我 とろけあう
胸骨の奥でちかりちかり
記憶を交接
わたし・東のたに・出会った女……
核熱のまばゆい腕で包んでやったら
《来てくれたのね》と泣いて笑った
白くとろけながら《ただいま》と消えたわ
ぼく・西のがけ・出会った男……
閃光の矛いくつもふくませてやったら
《ここにいたのか》と泣いて笑った
黒くほどけながら《おかえり》と消えたよ
西のがけの男 東のたにの女
胸骨の奥でちかりちかり
魂の交接
ぼく・正中線・よいことをしたねえ……
わたし・正中線・ええ、よいことをしたわ……
キキキララの森の キヨラなるほとりで
星ほろぼしのふたり ひとりほほ笑んだ
キキキララの夜の 五ツ角の御子は
つぎはテラとアース ほろぼそうと決めた
キキキララの森の キヨラなるほとりで
ぼく・西の果て・アポロニウス追ったてながら
わたし・東の果て・アルテミルスが鬼よ
そろいであつらえた五ツ角の円盤は
月巨人の爪から削りだした品
鋭角のくびれにまぶした飛び魚の鱗、ひときわ光る
膝抱え宙巡るあのサテライト
オーパルの爪に鑿を当てたら
胸がわるそうに《いあ》とこぼしたっけ
《はすた》と謝したらプラチナムの瞼まどろませたけれど……
キキキララの夜に 交差してまたたく
キヨラなる湖面の 真珠色の尾羽根
キキキララの森の キヨラなるほとりに
五ツ角の御子は それぞれ降りたつ
わたし・西のへり・アマテルに手を引かれ
ぼく・東のへり・ツキヨミに手を振る
星ほろぼすのがふたりのつとめ
正中線で半球を分かち
きょうはチキウなる星、塵とキララに返してやった
ぼく・西のがけ・妙な男に会ったよ
わたし・東のたに・覚えがある女ね
ふわりと浮遊、カラーリリィの裾で湖面さざめかせ
正中線で出会ったふたり、手指からめ額あわせる
輪郭 ほどけ 自我 とろけあう
胸骨の奥でちかりちかり
記憶を交接
わたし・東のたに・出会った女……
核熱のまばゆい腕で包んでやったら
《来てくれたのね》と泣いて笑った
白くとろけながら《ただいま》と消えたわ
ぼく・西のがけ・出会った男……
閃光の矛いくつもふくませてやったら
《ここにいたのか》と泣いて笑った
黒くほどけながら《おかえり》と消えたよ
西のがけの男 東のたにの女
胸骨の奥でちかりちかり
魂の交接
ぼく・正中線・よいことをしたねえ……
わたし・正中線・ええ、よいことをしたわ……
キキキララの森の キヨラなるほとりで
星ほろぼしのふたり ひとりほほ笑んだ
キキキララの夜の 五ツ角の御子は
つぎはテラとアース ほろぼそうと決めた