渡る
紅葉の秋待ち侘びてハラハラと木の葉陰に入ってゆく日暮れ
南国の残暑を流す秋霖の静けき音は瞼の上に
待機所に並んでいるバスの空席に座りだかるの秋雲が
たわむれに咲いた花こそつれなくて気ままに散るは風の流れに
星ひとつコップの中へと落ちる時寂しき音は冷たくもゆる
全身の川を流れてゆく石が言葉となりてまるく転がる
ススキの背、掻き分けて追い掛けて嗚呼美しい人が立つ秋風
逢いにゆく虹がかかったその一瞬ゆきてかえらぬあさきゆめみし
南国の残暑を流す秋霖の静けき音は瞼の上に
待機所に並んでいるバスの空席に座りだかるの秋雲が
たわむれに咲いた花こそつれなくて気ままに散るは風の流れに
星ひとつコップの中へと落ちる時寂しき音は冷たくもゆる
全身の川を流れてゆく石が言葉となりてまるく転がる
ススキの背、掻き分けて追い掛けて嗚呼美しい人が立つ秋風
逢いにゆく虹がかかったその一瞬ゆきてかえらぬあさきゆめみし
25/10/19 12:00更新 / 檸檬