ポエム
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水の音符
火もつかない穏やかな海辺に睡ろう

シュレッターのゴミ袋が破れる音がして

紙屑が雪のように舞い上がる夜空を見て

何も燃えない穏やかな夜があると

わたしは未来に手紙を出したい

ダムの管理室から書いているみたいに

強化ガラス越し

押し寄せる水の音だけに耳を澄ませば

わからないままでも向かいたい場所に行ける気がする

水の音符がゆれて

わたしは海岸線を車で走った

夜の美術館に着く

霧雨が降っていた

石畳が外灯に照らされていて

水の音符が光っていた

大切な何かをただ想っても許されるような

人生の水のPにまで辿り着いて

あたたかな雨に包まれながら石畳を歩く夢をみた






25/10/19 11:59更新 / 檸檬

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