ポエム
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螺旋階段
【短歌十首】


幾重にも重なった青葉の空に
目を閉じて音だけを聴きたいと



蝶々が螺旋状に舞うあの光の中に
知り得なかった想い結んで



イヤホンで聴く懐かしいメロディ
振り返ったあの人は誰をみている



ソプラノの鼻歌は自転車の青白き青年ツバメ引き連れ



くちびるに砂がまざったキスをして涙で崩した砂の城



砂は石、冷たさを握りしめては
涙冷やされ眠れた夜よ



夏の大三角
刺されても蚊帳の外で眠りたい
大の字で



投げ入れられたおもちゃ箱の中で
目が合った僕らのトイ・ストーリー



ひとり上手な時に書いた詩
それでもいつか誰かに読まれたかった



胸にいるきみを想えば階段も
ピアノの鍵盤音色奏でて
24/06/08 23:20更新 / 檸檬



談話室



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