きみの手
みんなで待ち合わせして
川原や御城の辺りで遊んでいた
いつかのあの時
雨の中で自転車の競争なんかもしたな
いつかのあの場所
夕刻のチャイムが鳴る
どんなに楽しくても
帰りはみんなそれぞれ
ひとり走ってかえっていった
あの人のポケットに入りたかった
そんな手の温もりほどでよかった
あの人になでられる猫になりたかった
そんな手の温もりほどでよかった
夕刻のチャイムが鳴る
大人になって
一人帰る道々で
ポケットに入っていたものを忘れたのは
わたしだった
いつの間にか 意識はあの海を隔てて
いつの間にか 太陽まで
遠く彼方ブラックホールまで
飛んでしまった
でも私の心臓はまだ動いていて
あの太陽から届く光のマイクロ、ミクロな粒子の一部なのかもしれない
きみの胸にも動く心臓
静かでもあたたかいよ
本当はきみのポケットに入りたかった
そんな手のぬくもりほどでよかった
夕刻のチャイムが鳴る
ひとりかえる道々で
街や家々の灯りが好きだった
みんなと遊んだことが
ひとつふたつ溶けあって灯っていたあの時みたいに
きみにめぐり逢えてからは
そんな灯りがとても胸に沁みるんだ
小さな頃から夢みがちなわたしは
現実との差に怯えながらも
いつも心は森の奥に群生する神秘の白い光が放たれた道を誰かと歩く夢をみた
ひっそりとした湿潤な空気につつまれた苔庭に
小さな椅子をふたつ並べて星空を眺め
月が魂の入り口になるあの時間に眠る
そんな場所に
帰りたかったが そこがどこなのか
いつもわからなかった
途方に暮れていきやがて夜が明ける
木々の間から差す木漏れ日の朝に
野花が露を含み息を吐いて咲いた
あの森さえ巡っているんだとわかる
きみにめぐり逢えてから
やっと思い出したんだ
ポケットに入っていたものを
そんな手のぬくもりほどの大切さを
きみへ届けと
5時のチャイムが鳴り
ゆっくりと歩きひとり帰る道々で
わたしの心臓は まだ 動いています
離したくない その手を思いながら
川原や御城の辺りで遊んでいた
いつかのあの時
雨の中で自転車の競争なんかもしたな
いつかのあの場所
夕刻のチャイムが鳴る
どんなに楽しくても
帰りはみんなそれぞれ
ひとり走ってかえっていった
あの人のポケットに入りたかった
そんな手の温もりほどでよかった
あの人になでられる猫になりたかった
そんな手の温もりほどでよかった
夕刻のチャイムが鳴る
大人になって
一人帰る道々で
ポケットに入っていたものを忘れたのは
わたしだった
いつの間にか 意識はあの海を隔てて
いつの間にか 太陽まで
遠く彼方ブラックホールまで
飛んでしまった
でも私の心臓はまだ動いていて
あの太陽から届く光のマイクロ、ミクロな粒子の一部なのかもしれない
きみの胸にも動く心臓
静かでもあたたかいよ
本当はきみのポケットに入りたかった
そんな手のぬくもりほどでよかった
夕刻のチャイムが鳴る
ひとりかえる道々で
街や家々の灯りが好きだった
みんなと遊んだことが
ひとつふたつ溶けあって灯っていたあの時みたいに
きみにめぐり逢えてからは
そんな灯りがとても胸に沁みるんだ
小さな頃から夢みがちなわたしは
現実との差に怯えながらも
いつも心は森の奥に群生する神秘の白い光が放たれた道を誰かと歩く夢をみた
ひっそりとした湿潤な空気につつまれた苔庭に
小さな椅子をふたつ並べて星空を眺め
月が魂の入り口になるあの時間に眠る
そんな場所に
帰りたかったが そこがどこなのか
いつもわからなかった
途方に暮れていきやがて夜が明ける
木々の間から差す木漏れ日の朝に
野花が露を含み息を吐いて咲いた
あの森さえ巡っているんだとわかる
きみにめぐり逢えてから
やっと思い出したんだ
ポケットに入っていたものを
そんな手のぬくもりほどの大切さを
きみへ届けと
5時のチャイムが鳴り
ゆっくりと歩きひとり帰る道々で
わたしの心臓は まだ 動いています
離したくない その手を思いながら