ポエム
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白い夜想
冷たい雨の降る夜は


ヘッドライトに輝らされた霧が目の前に

大きく羽を広げて一瞬に吸い込まれる


わたしは車を走らせて


なにかをのみこむ


白い翼は


どこかへ消え行く 幻


いくつもの霧の羽が車の前に


浮かんでは吸い込まれ 消える


羽を広げては 吸い込まれ


わたしは車を走らせる


そっとのみこむ


きっと冷たい雨音は連れてくる


白い羽がいつの夜に


きれいな星に映るよう


冷たい雨音は連れてくる


白い羽が浮かんでは消え行くこの夜の向こう側 


のみこんだ思い


低空飛行ですり抜けて


冷たい夜の向こう側


きみの名前を呼んでいる


冷たい雨音は連れてくる


 真澄し夜空に


星の瞬きが鈴の音になる


 ホワイトクリスマス


願いや思いが羽をもち


夜空に浮んだ白い木綿雲の群生が流れた


梢が真っ直ぐ空に手を伸ばす


落葉を終えた


白いケヤキの木の下で


きみの名前を呼んでいる
23/12/09 08:15更新 / 檸檬



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