ポエム
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和菓子店に並ぶ想い出
あなたとの想い出は
あの和菓子店の
ショーケースの様な佇まいで
大切に飾っておきたい

ガラスがはめこまれた
木枠が小気味良い音をたてて
引き開くのだ

例えばまだじんわりと汗ばみ
西日が少し長く傾きかけた
あの夏の終わりのデートは

甘酸っぱい あんみつ かな

川辺に映る緑が光に照らされて
まぶしかった日の想い出は

香り立つ
 ほうじ茶クリーム大福

モノレールに乗って
燃ゆるような紅いもみじを
あなたの背中越しに
手に取った あの日は

鮮やかな 上生菓子

冬は寒さに凍える手を
あたためた白い息 

それは 泡沫の衣をまとった

 かるかん饅頭

クリスマスの日は
待ちぼうけだったから

クリスマスケーキを囲んで
微笑むあなたを思い浮かべて

可愛いおはぎを

ひとつ並べておく

この冬を越えてきっと春には
陽だまりのような
ほほえみに魅せられて

ピンクに染まる

 さくら餅













21/12/04 08:41更新 / 檸檬



談話室



■作者メッセージ
色々と妄想にふけりながら
恋愛詩に挑戦してみましたが
いつの間にか妄想は 
みたらし団子もいいな
きんつば 栗きんとん 
あっくず餅も
と和菓子だらけになってしまいました(汗)

最後までお読み下さりありがとうございます。



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