ポエム
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銀色へ
【短歌8首】

水無月に聞こえてくるはご機嫌に器を洗うきみの花唄


巡りゆく水景の揺れる蔭に集いし蛍らとサヨナラまた


雨粒をきみと数えてゆく、悲しみは水平の彼方へとゆく


寝不足を気遣うひとの心根の深きに睡る一輪となり



荒波に削れた欠片よ溢れて光って流れる音符になれ



剥いた枇杷の実と祖母の笑顔が重なり瑞々しき灯火となる



雨の日は図書館と文房具屋とカフェに行き良き休日
とする


雨止まぬ時に切なき声とて結びゆく糸雨は銀色へ



25/06/29 21:31更新 / 檸檬



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