銀色へ
【短歌8首】
水無月に聞こえてくるはご機嫌に器を洗うきみの花唄
巡りゆく水景の揺れる蔭に集いし蛍らとサヨナラまた
雨粒をきみと数えてゆく、悲しみは水平の彼方へとゆく
寝不足を気遣うひとの心根の深きに睡る一輪となり
荒波に削れた欠片よ溢れて光って流れる音符になれ
剥いた枇杷の実と祖母の笑顔が重なり瑞々しき灯火となる
雨の日は図書館と文房具屋とカフェに行き良き休日
とする
雨止まぬ時に切なき声とて結びゆく糸雨は銀色へ
水無月に聞こえてくるはご機嫌に器を洗うきみの花唄
巡りゆく水景の揺れる蔭に集いし蛍らとサヨナラまた
雨粒をきみと数えてゆく、悲しみは水平の彼方へとゆく
寝不足を気遣うひとの心根の深きに睡る一輪となり
荒波に削れた欠片よ溢れて光って流れる音符になれ
剥いた枇杷の実と祖母の笑顔が重なり瑞々しき灯火となる
雨の日は図書館と文房具屋とカフェに行き良き休日
とする
雨止まぬ時に切なき声とて結びゆく糸雨は銀色へ