ポエム
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Windy voice
冬の初め 
空気が澄み凛として
さまざまな音が
クリアに耳に響いてくる 

分厚くなったスリッパの摩擦音
コップに水を入れゴクゴクと
喉を通る音
食器を片付ける音

あの子が
急いで自転車をこぎ出す音
バスの停車音 
信号機の音
雑踏の中の生活音が
鼓膜をふるわすけれど

朝日に照らされ
パッと白く光る雲を見ると

あなたの声が聞きたくなる

あなたの声は
初冬の一隅を照らす
小春の陽だまりの様な
あたたかさをもって
私を包んでくれる

あなたの声は
風に乗り舞う
海の深くまで揺らして
波を吹き上げ白く泡たたせる

深く沈む心の琴線を光らせ散らす

あなたの声は
湖上に浮かぶ月を震わす
湖の深界に光の生命を与え
私の心を震わせ涙を溢れさせた

あなたの声は
木枯らしの様に
カラカラと木の葉を転がす

何処からともなくやって来て
私の心を揺さぶって行く
答えは風に吹かれているよと
言わんばかりに

あなたの声は
漆黒の闇の中
凍える空にも輝く星屑

吐く息白く サッと消えていく
私の心を揺らして舞うよ

深く優しいささやきは
胸の締め付けをほどいていく

強く情熱的な語りかけは
心のタガを外していく

あなたの声は吹き抜ける
遥か世界の最果てまで
強く優しく舞っていく







 
21/11/19 18:01更新 / 檸檬



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