ポエム
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もゆるゆうひ
先日修理した網戸がスッと開く

庭にすぐに出られる

そこで出会った夕空

ゆっくりと洗濯物を畳ながら

眺めた 

夏はこの時間が好きだ

ゆっくりと夕日に会えるから

旗を降ろすように

解放された気持ちで眺めた

わたしの中のわたし

わたしの中のあなた

そこに映る鏡が

揺れながら染まっていく

情熱にもゆる

情熱が溶かす

夕日のような

あなたのような

情熱に溶ける

まだまだ真っ青な空に

揺らめく夕日の赤がまざると

夏空はむらさきに染まる

目の前を覆い隠すように茂る木々をくぐり

うねりの枝を力をこめて
ハサミの歯をたて、切り入っていく

視界が開け

情熱のような

あの夕日が

ありありと

ゆらゆらと

情熱がゆらいで

灯火のような

夕日が閃光を放つ

脈々と情熱をうち

みどりも生い茂ようと

木陰をつくらんとして

倒れた幹は筏にして

ハサミを櫂にかえて

むらさきの雲海を漕いでいく

静かな波に光る海をみたい

あの海に溶けるのは

あなたのような

情熱のような

閃光がゆれて

わたしはその情熱に燃えて

情熱に溶ける

あなたとわたしは

ぶつかった惑星同志

生命の閃光

それぞれに

自分を騙さないように

見失わないように

慎ましく たったそれだけ 

ゆらめく

夕日のような情熱だけ

何も恐れない

最期は笑おう

隣の家からカレーの薫り

夏野菜を貰ったことを

思い出した










































23/07/15 07:20更新 / 檸檬



談話室



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