ホタル星
飛行場から見上げた夜空
弓張月から飛行機の点滅ライトが放たれる
昔好きな人とサヨナラをして
乗った飛行機から見た夜空
思い出がひとつふたつ、点滅する
空港のお店で出発前に何かを食べた
二人何も言えないまま
食べて食べて呑み込んだな
最後に目一杯の笑顔で
ハイタッチをした
パチンと何かを消した音
点滅ライトが滲む夜空は
雪の結晶みたいに見えた
月が少しずつかけていって
新しい月が生まれる夜
曇りで星もみえない
潮さいが心をゆらせて
砂だけを運ぶ
霧雨がふわりふわりと
降ってくる
風のかたちをみせながら
こんな日は傘は差さずに
歩いていくんだ
霧と青い草が交互にしか
みえないみちを
ただ歩いていく
ぬかるみに足をとられぬように
ただ歩いていくんだ
ただ歩いてきたんだ
そうしたら
ねえ、見て、ここよと灯るヒカリ
闇の中でヒカリを見つけた
いつのまにかひとつ
ふたつ 雪の結晶みたいに
光ってさ ふわりと浮かんだ
見えない星が
光るように
ホタル星よ
今を灯して
わたしはここよと伝えてほしい
誰かを思うと
この胸には光が生まれて
夜空にふわりとのぼるよ
ひとつふたつとホタル星が
夜空にともる
誰かがともした
何かがこの胸にまだある
雨が優しく霧雨だから
私の心にホタル星を
夜空に浮かばせるよ
しおさいの音楽
引き潮が砂地に沁みて
煌めくかすかなひかりは
砂場の花みたいに
鮮やかに咲く
確かにあるんだと
ただだだ歩いてきて
ひとつふたつ強がりを
覚えた大人になったみたいだけど
でも強がりではないんだ、
何故だか見上げる夜空は
霧雨がふわりふわりと
優しいんだ
優しくて優しくて泣けるほど
目の前のホタル星に導かれ
あの人が居た気がした
あの人が浮かぶこの鼓動続く限り
灯る何かをホタルのように
そっと手のひらから空に
放つことが出来たら
不思議だ、今を灯してくれる
綺麗でなくていい
幻のようでも
今、ささやかに
心に鮮やかであればいい
記憶さえないブラックホールがあるとしても
ブラックホールの向こうがわなんて
私にはわかりはしないのだから
雨のち
ひとつふたつの
ホタル星
ふわりと浮かんで
やがて沢山になって
灯っていく夢を
新月の夜空にみています
弓張月から飛行機の点滅ライトが放たれる
昔好きな人とサヨナラをして
乗った飛行機から見た夜空
思い出がひとつふたつ、点滅する
空港のお店で出発前に何かを食べた
二人何も言えないまま
食べて食べて呑み込んだな
最後に目一杯の笑顔で
ハイタッチをした
パチンと何かを消した音
点滅ライトが滲む夜空は
雪の結晶みたいに見えた
月が少しずつかけていって
新しい月が生まれる夜
曇りで星もみえない
潮さいが心をゆらせて
砂だけを運ぶ
霧雨がふわりふわりと
降ってくる
風のかたちをみせながら
こんな日は傘は差さずに
歩いていくんだ
霧と青い草が交互にしか
みえないみちを
ただ歩いていく
ぬかるみに足をとられぬように
ただ歩いていくんだ
ただ歩いてきたんだ
そうしたら
ねえ、見て、ここよと灯るヒカリ
闇の中でヒカリを見つけた
いつのまにかひとつ
ふたつ 雪の結晶みたいに
光ってさ ふわりと浮かんだ
見えない星が
光るように
ホタル星よ
今を灯して
わたしはここよと伝えてほしい
誰かを思うと
この胸には光が生まれて
夜空にふわりとのぼるよ
ひとつふたつとホタル星が
夜空にともる
誰かがともした
何かがこの胸にまだある
雨が優しく霧雨だから
私の心にホタル星を
夜空に浮かばせるよ
しおさいの音楽
引き潮が砂地に沁みて
煌めくかすかなひかりは
砂場の花みたいに
鮮やかに咲く
確かにあるんだと
ただだだ歩いてきて
ひとつふたつ強がりを
覚えた大人になったみたいだけど
でも強がりではないんだ、
何故だか見上げる夜空は
霧雨がふわりふわりと
優しいんだ
優しくて優しくて泣けるほど
目の前のホタル星に導かれ
あの人が居た気がした
あの人が浮かぶこの鼓動続く限り
灯る何かをホタルのように
そっと手のひらから空に
放つことが出来たら
不思議だ、今を灯してくれる
綺麗でなくていい
幻のようでも
今、ささやかに
心に鮮やかであればいい
記憶さえないブラックホールがあるとしても
ブラックホールの向こうがわなんて
私にはわかりはしないのだから
雨のち
ひとつふたつの
ホタル星
ふわりと浮かんで
やがて沢山になって
灯っていく夢を
新月の夜空にみています