夜にみた紫陽花は
夜にみた紫陽花はバラードだった
ひとつ星、ふたつ星、みつ星と
数えて眠ったあの夜の子守歌みたいだった
夜にみた紫陽花はバラードだった
ひとつ、ふたつとあなたの名を呼びながら
とろりと眠りに落ちたあの透明な雫が集まって
ふわりと咲いていくようだった
明るさが眩しいLEDの街灯に映る白昼夢
柔らかな森の中へ
初夏のきらめきを溶かしながら流れる
山翠の清き水の音が
風に乗って聴こえる讃美歌ように
導いてくれた
川上から運ばれた桃のように咲いた紫陽花は
あの子の浴衣のようだった
夜風にのって虫の声が祭りばやしになっていく
夜にみた紫陽花はきれいだった
あの子の頬を照らした花火みたいだった
夜にみた紫陽花はうつくしかった
おもってもおもっても
透明でしかないきみへのおもいが
ふくらむようにやわらかに
光の化身となって
咲いたようだった
ひとつ星、ふたつ星、みつ星と
数えて眠ったあの夜の子守歌みたいだった
夜にみた紫陽花はバラードだった
ひとつ、ふたつとあなたの名を呼びながら
とろりと眠りに落ちたあの透明な雫が集まって
ふわりと咲いていくようだった
明るさが眩しいLEDの街灯に映る白昼夢
柔らかな森の中へ
初夏のきらめきを溶かしながら流れる
山翠の清き水の音が
風に乗って聴こえる讃美歌ように
導いてくれた
川上から運ばれた桃のように咲いた紫陽花は
あの子の浴衣のようだった
夜風にのって虫の声が祭りばやしになっていく
夜にみた紫陽花はきれいだった
あの子の頬を照らした花火みたいだった
夜にみた紫陽花はうつくしかった
おもってもおもっても
透明でしかないきみへのおもいが
ふくらむようにやわらかに
光の化身となって
咲いたようだった