涙の前にあなたがいて

涙の後にもあなたがいた

はっきりとあなたがみえた

あなたの痛みが

わたしの痛みが

同じにみえた

雨に濡れながら

雨に濡れながら

ただ自分を抱きしめるように
あなたを抱きしめたかった

涙の前にあなたがいて

涙の後にもあなたがいた

はっきりとあなたがみえた

あなたの痛みが

わたしの痛みが

同じにみえた

雨に濡れながら

雨に濡れながら

ただ自分を抱きしめるように
あなたを抱きしめたかった

はっきりとみえたわたしの瞳に

池の水面だと思えしその場所に投げられる石を

柔らかく輪を描いていると思えしその池は本当は

鏡張りの部屋だったのを

自分の意識、言葉が直ぐに自分を傷付け

跳ね返ってくる、自分しか映らない部屋で

石を投げ、鏡は割れて真っ暗闇の中で

割れた破片が星屑のように光るのを

その中でわたしはあなたが見えたんだ

涙の前にも、涙の後にも