空を見上げて
【短歌九首】
穏やかな空を見上げて肺にまで広がる青い草原の風
たんぽぽケーキでお祝いしようよ
優しく吹いてよ、さあ飛んでゆけ
レースカーテンに差す夕陽の部屋でふたりはさくら色に染まるだけ
新しき制服を着た少女らがはしゃぐ午後の公園ツバメらの
細かき砂浜引き潮の水を湛えて空を映す水鏡に
坂道で息を切らせたその時になにか香って、あなたを想って
風はこぶ香りに誘われて出逢ってしまった山の女神や藤の花
さくらいろの草原を自転車でゆく
青葉の星が流れてゆく
手放して見上げた空に
ただ月がふわりと咲いて私を照らして
穏やかな空を見上げて肺にまで広がる青い草原の風
たんぽぽケーキでお祝いしようよ
優しく吹いてよ、さあ飛んでゆけ
レースカーテンに差す夕陽の部屋でふたりはさくら色に染まるだけ
新しき制服を着た少女らがはしゃぐ午後の公園ツバメらの
細かき砂浜引き潮の水を湛えて空を映す水鏡に
坂道で息を切らせたその時になにか香って、あなたを想って
風はこぶ香りに誘われて出逢ってしまった山の女神や藤の花
さくらいろの草原を自転車でゆく
青葉の星が流れてゆく
手放して見上げた空に
ただ月がふわりと咲いて私を照らして