体組成
何日も君を思っては
届かない手紙を書き記して
ぼくの中に占めるきみの割合は
いったいどれくらいあるのだろうか
もしも何かの薬みたいに ぼくが
半分くらいきみへのやさしさでできていたなら
きみの痛みや苦しみなんかも
楽にできたのかな なんて
涙の雫で加水分解して
この身を溶かしてしまいたい
そうしたら泣き虫なこの感情だって
もしかしたら誰かの痛みを止めてくれるかも
ぼくの身体に刻まれた
生きてきた月日の記憶の中
きみのぬくもりが占める割合は
いったいどれくらいあるのだろうか
もしも何かの奇跡みたいに きみが
どこかで生きていて誰かを癒やしていたなら
ぼくの涙やさびしさなんかも
消えてしまうのかな なんて
涙の雫で加水分解して
心も剥がれていけばいい
そうしたら泣き虫なこの感情なんて
もしかしたらどこにもなくなり消えてくれるかも
あの日離れたぼくたちが
選んだ別々の歩みの果て
きみの中に占めるぼくの割合は
いったいどれくらいあっただろうか