世界は美しい
きみが教えてくれたことばで
ぼくはすべてを描いてきた
世界はこんなにも美しいって
きみが教えてくれたから
夕日がきれいなオレンジ色で
その美しさを伝えたくて
ぼくは比喩を覚えた
眠れぬ夜にきみを思うさびしさ
その冷たさを思い出して
ぼくは抒情を知った
ぼくはそうして
ことばを紡ぐことを知った
誰にも知られぬものだとしても
ことばを形にし始めたんだ
海と空の青 満天の星空
雨上がりに見えた七色の架け橋
手を繋いだときのぬくもり
抱きしめたときのやわらかな感触
全部きみにも伝わっているかな
もしもきみにまだ届くなら
あの頃よりも上手にうたえているかな
声は音にもならずに空へと消えた
きみがいないこの世界は
なぜか今日も美しい