甘美のとき
夜更けのまどろみに目がさめて
きみのぬくもりをふと抱きしめる
その寝顔に口づけをして
布団にそっと潜り込んだ
少し乱れたシーツの波に
もう一度身を任せてみよう
柔らかな泉を探りあてたら
心のドアすら開けられるはず
いたずらな細い指先までも
余裕をなくすくらいに触れて
少し汗ばむ肌を弾ませた
きみの声すら熱を帯びたら
きみの身体に重なるように
ふたりの世界に溶け込んでいこう
存在し得ない永遠とやらを
今この瞬間に刻み込むから
朝が来るまでの刹那の時に
僕らは少し歩調を早めて
ひとつになれる夢を見にいく
こわばったきみをしっかり抱いて
放たれた雫もそのままにして
抱きしめたきみの火照った頬に
口づけをして朝を迎えた
恥ずかしそうに微笑むきみと
まずはシャワーを浴びることにしよう