ポエム
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甘美のとき


夜更けのまどろみに目がさめて
きみのぬくもりをふと抱きしめる
その寝顔に口づけをして
布団にそっと潜り込んだ

少し乱れたシーツの波に
もう一度身を任せてみよう
柔らかな泉を探りあてたら
心のドアすら開けられるはず

いたずらな細い指先までも
余裕をなくすくらいに触れて
少し汗ばむ肌を弾ませた
きみの声すら熱を帯びたら

きみの身体に重なるように
ふたりの世界に溶け込んでいこう
存在し得ない永遠とやらを
今この瞬間に刻み込むから

朝が来るまでの刹那の時に
僕らは少し歩調を早めて
ひとつになれる夢を見にいく
こわばったきみをしっかり抱いて

放たれた雫もそのままにして
抱きしめたきみの火照った頬に
口づけをして朝を迎えた
恥ずかしそうに微笑むきみと
まずはシャワーを浴びることにしよう

23/10/04 22:19更新 / 秋山 青生



談話室



■作者メッセージ
ちょっと前から恋愛をテーマにして書きたいと思っていたのですが、結果違うところに行ってしまいました…。ご笑納下さい。

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