ポエム
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通り雨
黒い雲が現れて
冷たい風が吹いた
疲れを知ったのは
そうして立ち止まったとき

傘を持たずにいた
雨は降らないと思った
どこを見渡しても
遠くまで晴れていたから

傷つかないふりで
道の先を思い描いていた
どこまでだって歩いて行ける
そんな力を信じ始めていた

匂い立つアスファルトに
近い雷の音
季節を知ったのは
そうして走り出したとき

傘は持たずにいた
雨は降らないと思った
ため息が漂う
何度繰り返していくのか

騒がしい雨足
重たい灰色の景色が
少し濡れた身体を冷やす
通り雨が消えたらどこへ行こう

もう過ぎ去ったこと
まだ生々しいけれど
伸びていく虹を見て
何度も言い聞かせていた

休んだっていい
今 休み方をしればいい
水溜まりに青空が映る
今日は上手に雨宿りができた
21/06/09 18:53更新 / にび



談話室



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