ポエム
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満月を眺めてあの姫のことを想う
今晩は
中秋の名月

真っ暗な夜空に
雅な輝きを放つ
満月

なんとも例えようがない
美しさ

竹取物語に出てくる
かぐや姫も
この月のような人だったのかしら?

5人の貴公子が
どうしても手に入れたいと
こいねがった相手

その人は

罪を償うために
月から下界に下ろされた
天女だった

でも
その前に
彼女は

竹取の翁と媼に
慈しまれて育った娘であり

彼女もまた
普通の娘として
いきたかったに違いない

だから
貴公子達に無理難題を押しつけて
結婚を拒んだ

月に帰ること
翁と媼と別れることを
嘆いた

月に帰る
十五夜の夜

かぐや姫は
どのような思いで
月を眺め

羽衣を着せられて
下界での記憶がなくなった後は
どのような思いで
下界を離れていったのか?

私がこうして月を眺めているように

かぐや姫もまた
月から地球を眺めているのだろうか?

記憶がなくなり
ただぼんやりと眺めているだけだとしても

何とも言えない懐かしさが込み上げ
ふと頬に
涙が伝っているかもしれない

なぜ
こうも涙が流れてくるのだろう?

その涙の意味を
探っているかもしれない

そんなことを思いながら
満月に住んでいるだろう
その姫のことを想った
21/09/21 19:30更新 / アキ



談話室



■作者メッセージ
今晩は中秋の名月ですね。
夜空に浮かぶ月が見事です。

お読み下さりありがとうございます。

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