ポエム
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晩夏を感じた正午
桜並木の
葉の色の

青々とした
緑色が

いつの間にか
色あせて

一部
黄色く
変わっている

あんなに元気に
空に向かって
伸びていた葉は

見る影もなく
垂れている

風に吹かれる度に
ちらちらと
葉を散らせている

曇り空の下
桜の木の様変わりが
いっそう強く目に映り

「あぁ
まだ風は温く
蒸し暑い陽気だ

けれども
秋の兆しが
出はじめているな」と

しみじみと思った
今日の正午

いずれは
風が冷たくなり

葉の色を一気に
色鮮やかに
染め上げるであろう

赤とんぼが飛び交う様を眺めるのも
楽しみだ

その時はいつ来るのだろうか?

少しずつ
迫ってきてはいるのだろうな

そうなったら

汗だくになって
熱い日差しと陽気に文句言いながら
生活する必要もなくなる

それはいいな

けれども
流水のような響きで鳴く蝉の声に
耳を澄ませることも出来なくなるな

洗濯物も
乾きにくくなるな

冷えたスイカとも
おさらばしなければならないな

そう思うと
少し夏が惜しい気がする

夏から秋への
季節のバトンを
見届けるこの時期

夏を惜しみ
秋を期待する気持ちを
気長に楽しむとしようか
21/08/29 16:12更新 / アキ



談話室



■作者メッセージ
お読み下さり
ありがとうございます。

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