ポエム
[TOP]
幸せの魔法は一瞬で消える
何となく
気が向いたので
ケーキ屋に行った

大した理由はない
ただ
「あ、ケーキ
食べたいなぁ」と
思っただけ

理由は
それで十分でしょ?

ショーケースに並ぶ
ケーキの数々

どれも
「食べて食べて!」と
誘っている

その中から選んだのは
モンブラン
イチジクのタルト
アーモンドとフルーツ系のケーキ
桃とジャスミンのムース

もちろん
全部
私のお腹の中じゃないよ?
家族の分も考えて買ったのよ

まぁ
私はその中でも
とびきり高級で新商品の
桃とジャスミンのムースを選んだの

600円超えのムース
財布には決して優しくない額だけど

この出会いは偶然じゃない
この機を逃したら
次に出会うことはないだろう

だったら
もう
買うしかないよね!


色々理由を付けて
買ってしまった

合計
2000円弱
結構な出費
トホホ

帰宅して
早速
スプーンを用意し
ムースをすくって
口に頬ばる

あぁ
口の中で溶ける
やわらかなムース

ホワイトチョコと
ジャスミンのまろやかな味わいが
口いっぱいに広がる

そして
桃の果実が
アクセントを効かせて
最高の気分にさせてくれる

あぁ
至福の時

私は
ケーキの魔法に
かけられました

もう
夢見心地です

しかし
その魔法は一瞬!

あっという間に
お腹の中に
消えてしまった!

あぁ
もう終わり?
残念

でも
最高の気分を味わいました

魔法は一瞬で
なくなってしまう

でもね
幸せな時間が長すぎたら
きっと私は飽きちゃうと思うんだ

幸せを幸せと感じるために
幸せの魔法は
一瞬だけで良いし
たまにで良いの

一瞬で
口の中で溶けて消えてしまう
幸せの魔法は

きちんと
私の心を元気にしてくれているよ

さて
家族にも幸せのお裾分けをしなきゃね





21/08/26 16:52更新 / アキ



談話室



■作者メッセージ
何となくケーキが食べたくなって
買ってしまいました。
その言い訳を詩にして綴りました。

お読み下さりありがとうございます。

TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c