お母さん
お母さん
不意に頭の中で
聞こえてくる
母を呼ぶ声
お母さん
お母さん
そう呼ぶ
あなたは誰?
私は結婚してなければ
子供を生んだこともない
あなたのいう
お母さんは私なの?
あなたは誰なの?
その問に答えはなく
ひたすら
お母さんと
繰り返してくる
その母を呼ぶ声に
鬱陶しさは感じない
むしろ
愛情さへ湧いてきて
疲れている私を
気遣って呼んでいる気がして
目に見えぬ我が子を
心の中で優しく愛撫する
カウンセラーに
そのことを相談したら
その子は
私自身だと言う
目に見えぬ我が子は
十分に愛情を受けなかった
私自身らしい
私の母は教員で
いつも忙しい人だった
この人は
この人なりに
私を愛してはいた
けれども
私の求める母親では
なかったらしい
どうしてほしかったのか
私自身に聞いても
分からない
その分からない私は
私自身を母親とすることで
自分の心に空いた穴を
埋めている
それでいい
私が私の母であり
子供であっていいと
私は納得している
私は
現実の母を
好きではないが恨んでないし
私は
私が好きだから
自分が大切な
相棒だから
目に見えぬ我が子と
これからも手を繋いで
生きていきたい
不意に頭の中で
聞こえてくる
母を呼ぶ声
お母さん
お母さん
そう呼ぶ
あなたは誰?
私は結婚してなければ
子供を生んだこともない
あなたのいう
お母さんは私なの?
あなたは誰なの?
その問に答えはなく
ひたすら
お母さんと
繰り返してくる
その母を呼ぶ声に
鬱陶しさは感じない
むしろ
愛情さへ湧いてきて
疲れている私を
気遣って呼んでいる気がして
目に見えぬ我が子を
心の中で優しく愛撫する
カウンセラーに
そのことを相談したら
その子は
私自身だと言う
目に見えぬ我が子は
十分に愛情を受けなかった
私自身らしい
私の母は教員で
いつも忙しい人だった
この人は
この人なりに
私を愛してはいた
けれども
私の求める母親では
なかったらしい
どうしてほしかったのか
私自身に聞いても
分からない
その分からない私は
私自身を母親とすることで
自分の心に空いた穴を
埋めている
それでいい
私が私の母であり
子供であっていいと
私は納得している
私は
現実の母を
好きではないが恨んでないし
私は
私が好きだから
自分が大切な
相棒だから
目に見えぬ我が子と
これからも手を繋いで
生きていきたい