ポエム
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絶望にも似た何か
君は笑う
誰から見ても傷だらけな癖に
自分は不幸だとも絶望したとも嘆かずに
ただただ笑う
君がこの世界に絶望しないのは
希望を持つことを良しとしないから
そうしてたぶん絶望なんかじゃ生ぬるいくらいの
不幸じゃ甘いくらいの闇を抱えているせいだ
僕はそれにいつも不満にも近い感情を抱いている
泣きたいなら泣けばいいのに
泣けないなら苦しいくらい言えばいいのに
貼り付けた笑顔なんかで君の心は救われないだろうに
君は壊れたみたいに笑うから
僕が苦しくなる
こんなのは筋違いで
君にだって失礼だと分かっていても
君が素直になれない世界に不満を抱いてしまう
闇くらい誰だって抱えていると
君は言うだろう
「笑うことだけが生きる術なのだと
だから強さはいらないし笑えればいい」とそう笑うのだろう
助けてと言われないと動けないんだ
君が望まないと分からないんだよ
それでも僕は君に今のまま笑ってほしくないんだ
君が笑いたくて笑っているのならいい
生きたいように生きているならいいんだ
それでもそうは見えないから
お節介な僕は君に何が出来るか考える
君が望むなら何だってするのに
言葉にされないと分からない僕は
君を困らせることしか出来ないのかもしれない
いつだってままならない現実が嫌いで
君に優しくない現実が嫌だった
優しささえ君は望んでいないのかもしれないけれど
一体僕と君はどうなりたいんだろうね
絶望にも似た何かを抱え今日も君は笑っているんだ
20/10/10 19:54更新 / 雨月 涙空



談話室



■作者メッセージ
僕目線は、やっぱり書いてて楽しいです。
わくわくする。私が女性、だからですかね。

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