期待をしないということが
此処まで生きてきて
私を暗闇に潜ませる為に
最適なことだと思っています
蜘蛛の糸の様に
自分が助かりたい一心で
他を押し退けて縋りつく様な事はしません
自分を助けられるのは自分しかいないと
そう言うのなら
私は私を助ける為に
この世のすべてに期待をしない
楽しみに思うことはあっても
同時にそれがなくなった時に失望しない様
過度な期待までもいかない
期待を抱かないように生きています
光がないと生きられないというのなら
私の心に光はあるのでしょうか
光を恐れて生きている私には
暗闇が心地いいのです
傷つかない為に
そして何よりも傷つけない為に
期待をしない様に生きていけるなら
それが心を守る方法なのです
最善とはいかずとも最適な方法
それなのに
突如現れた君という蜘蛛の糸に
縋りつくことが私に出来るでしょうか
縋りついてもいいのでしょうか
私にはそれがわからないのです

■作者メッセージ
私の恋には障害が多すぎる、なんてどこかで見たような台詞を言いたいくらい。


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