ポエム
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寂しさ
寂しくて死んでしまいそうになる夜がある。
そんな夜は嬉しかったことや楽しかったことを思い出す。
心の隙間を埋めるように。それでも寂しさは襲ってくるから涙に変える。言葉に変える。
誰にも言えない寂しさを、言える誰かがいたならきっと、ううん、言える器用さがあったなら、私は今頃寂しいなんて思ってはいないのでしょうね。そんな器用さを持っていない私は、寂しいと1人で布団を抱きしめる。枕を濡らす。それでも満たされない心に魔法をかけて、優しい眠りにつけたなら、もう寂しいと泣くことはないのかな?けれど、寂しさを忘れてしまったら、寂しいと泣いていた自分を置き去りにしてしまったら、それはなんだか1番寂しいことのような気がするから、私は今日も寂しさを抱きしめる。そうして眠りにつく。寂しくて、切なくて、少し苦しい。けれど、そんなことばかりじゃないから一日死なずにいられるのだと思う。生きている時間は少しだけれど、死なずにいられるのならいいかと思う。今日もそれなりに幸せでした。
19/10/21 22:54更新 / 雨月 涙空



談話室



■作者メッセージ
生きていると死なずにいるは、似ているようで全然違う。私を生かしているのは詩なんだと思う。死なないでいられるのは大切なものがあるからなんだと、そう思います。

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