ポエム
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ああ、そうか
恋を自覚した瞬間に失恋をした
君が僕を嫌いなことは知っていたし
どういう所が嫌いなのかに気付いてもいた
脳天気なところ
周りをよく見ているところ
それなのに抜けているところ
愛されているところ
誰にでも分け隔てなく接しようとするところ
誰とでも気楽に話せてしまうところ
日向にいるように見えるところ
日陰を好むところ
距離感の詰め方が下手なところ
暴走するところ
孤独を好む君にさえ構おうとするところ
君の安寧を破ったところ
そして君は知らないだろうけど君を好きになっちゃう頭のおかしなところ
最後はともかくとして
それが僕の身に起きたら
年齢が同じでそんな様子を毎日毎日突きつけられていたら
僕だって嫌いになるだろう
話しかけられたって卑屈さが増すだけだろう
どうして放っておいてくれないのかと
どうして明るく誰にでも好かれる癖に自分に構うのかと
嫌気が差すだろう
真実は僕が君を好きになって君を知りたいからで
理由なんてないのだけれど
考えるだけでも憂鬱になる
もっと憂鬱なのは君だろうけど
どうにも僕には片想いが向いていて
それも意識した瞬間に失うような想いなのかと
気が遠くなりそうで
僕は
恋を自覚した瞬間失恋をしたのです
20/04/01 00:34更新 / 雨月 涙空



談話室



■作者メッセージ
if のお話。
まあ、失恋って失われるって感じだから元彼さんへの気付いたら失くなっていたーみたいな想いが失恋なんでしょうね

いつも閲覧、投票ありがとうございます(^O^)/

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