遠い昔にアダムとイブが手にした禁断の果実
それは語り継がれて林檎なのだと知ったけれど
二人が手にし口にしたその果実は その林檎は
何故林檎だったのだろう
林檎を見る度に思い出す
駄目なことだと分かっていて
それでも手を伸ばしたのは
後ろめたさか好奇心か欲望か
それともそれらを含めた果てしない絶望だったのか
何故林檎だったのだろう
何故他ではなく林檎なのだろう
天使の果実？悪魔の果実？神様の果実？
そのどれでもある林檎に手を伸ばしたアダムとイブは楽園から地に堕とされた
いけないことをしたらどうなるか
それは遠い昔に一番最初に二人がやって教えてくれたことのような気がするの
その果てに二人が幸せを掴んだのなら
いけないことさえ希望なのだと思わなくはないけれど
恋や愛とはそれを凌駕する程に甘いものだったのだろうか
二人が掴んだものは林檎の先にある何だったんだろうね

■作者メッセージ
色々考えて書き直したりしたんですが、これにしました。

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