私の世界
自分の望みが希薄な私にとって、自分の世界を大切にするというのは簡単なことだった。周りに合わせることと、自分に合わせることではどちらが楽かなんてわかりきっている。私は私の世界を捨てたりはしないし、捨てられはしないだろう。色んなものを拾って、受け入れて、受け止めて、けれど受け流すことが出来ない。私が気をつけていることは「自分が何をしたいか」が大切なのではなく、「何をしたら迷惑にならないか」だけなのだと思う。自分に周りを合わせることを厭う私だから、ほんの少しのことですぐに死にたくなってしまう。だから私は選択を迫られることを嫌うし、私の顔色を窺う誰かを嫌う。私が気持ちを抑えることで、言葉を仕舞い込むことで、解決するのならそれがいい。そして私はたぶんそれを我慢だと思わない。だからいい。だから私は世界を大切に出来る。だから私は生きていられる。周りと違って当たり前なのだから。それに自覚的になれるかどうかで見方も変わる。優しくも冷たくもない世界で、今日も明日も、私はずっと...。