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1番に
ずっとずっと、誰かの1番になりたかった。
ずっとずっと、1番好きな人の1番好きな人になりたかった。
だけど、そんなの無理だって、ずっと分かっていたんだよ。無理だって分かっていることに、執着したら辛くなるから、なんとか諦めようとして、諦めるために感情を殺した。
諦めた私、を頑張って作ってきた。そうしたら、どれが自分の気持ちなのか、何が大切だったのか、分からなくなっていた。
馬鹿でしょう?いつもいつも、全部諦めたみたいな目をして、それでも笑顔だけは本当で、心から私は私のことを諦めたいと思い続けて、諦めようとしてきた。諦めたいことなんてひとつもなかったのに、気がついたら1番大切な願いが霞んでいた。本当はね、私、愛されたいってずっと、思っていたんだよ。いつからか我儘を言わない大人になって、大人になった自分を認められなくて、いつまでも子供な気がして、でも、こうやって生きてきたんだから今なら認めてあげられるかな。誰かの1番になりたがっていた幼い私を、今なら愛してあげられるかな。私は私の1番に自分を選んであげられるかな。そうやって折り合いをつけられたならいいな。
19/10/18 21:56更新 / 雨月 涙空



談話室



■作者メッセージ
自分の心に、折り合いをつけるということ。
妥協に似てるようで、少し違うかな、難しいですね

閲覧ありがとうございます( ´ ` *)

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