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君という病
君が私のことをどれくらい大切に思ってるかなんて知らない。
私が君を思う気持ちと、君が私を思う気持ちにどれほどの隔たりがあるのかも。知ろうともしない私はただ臆病なだけだ。知ってしまうことで何かを傷つけてしまいそうで、怖くて知ることも出来ない。聞けばいいのに聞けない。
ただ、私は、私が君を大切に思う気持ちが、そのまま君が私を大切に思う気持ちならいいのに、と少しだけ夢を見ている。夢の中でも君に会ってしまうんだから、そう思っている夢を見ているだけかもしれないけれど。
でもね、空っぽで何もない私だけれど、君へのこの気持ちだけは本物だと思っているんだ。
本物じゃなくても、どこか歪んでいたとしても、君を好きになれたことは私の誇りだから。歩み寄ることが正しいか間違いかはどうだっていい。ただ私は、君を好きでいて、君の幸せや健康や日常を祈れるのならそれがいいんだ。大切にしてくれるから大切にしているわけではないんだよ。大切にしたいから大切に思っているだけなんだよ。瑕だらけのこの世界で、君を傷つけることはしたくないんだ。君が傷つくことが嫌なんだ。もしかしたら、恋よりも強くて愛よりも優しいのかもしれないと、君を想うとそう感じる時がある。君という病に罹ったみたいに。
19/10/18 17:32更新 / 雨月 涙空



談話室



■作者メッセージ
胡蝶の夢みたいになってしまいました。笑

閲覧ありがとうございます( ´ ` *)

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