馬鹿だなぁ
本当に君は馬鹿だなぁ。私のことなんてそれなりに気にしてくれるだけでいいのに。嬉しくなってしまうし期待したくなってしまうし、届かないことで苦しめたくないと思ってしまうよ。その優しさが、私にとって毒にも薬にもなり得ることを知ったから、この腕の痺れは君への想いの対価だろうか。嬉しかったんだよ、優しくしてくれた、別れ際まで優しかったことが嬉しかった。もういいんだよ、とは言えないけれど、嬉しかったから泣いてしまったんだ。無理ばかりしてきた君が、知らずに無理を積み重ねる私を心配する。私は自分よりも君を心配してしまう。けれどね、もう少し甘えたいなと思うんだ。もう少し傍に行きたいなと思うんだ。無理をすることで君が心配を募らせるなら、無理は出来ない。抱えて進むなんて難しいかもしれない。それでも前に進みたい。もっと、もっと歩いていきたい。そしてその道が君と交わるのならそれがいいなと今はただそう思うよ。