ポエム
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どうか
僕が死にたいと本気で願った夜があることを、どうか君は知らずに生きてくれたならと思うのに。
僕は僕の弱さを君に打ち明けてしまう。
君の弱さを知りたくなってしまう。
君はきっと知らないだろう。僕が死にたい想いに折り合いをつけながら日々を生きていることを。
僕は知らない。君が日々に翻弄され弱音を吐かず向き合いながら生きていることがどれ程に苦しみに満ちているのかを。
死にたいと願い続け生きてきた僕と、
生きようと足掻き続け生きてきた君は
余りにも違う。違いすぎる。それでも僕は、君を好きになった。違う世界にいる君を知りたくなった。僕のことは知らなくてもいいと思うのに、僕に振り回されなくていいと言ってあげたいのに、引き止めてしまう僕は弱くて君から離れられない。何度だって言うよ。僕は君じゃなければ駄目だ。そこに明白な理由はない。あったとしても語る術はない。ただ君が僕を、必要だと言うから、僕の居場所を君の中に作ったりするから、僕は君を一生好きでいるんだとそう思ったんだ。馬鹿だろう?ただそれだけのことが、他の誰でもなく君に必要とされたことが嬉しかったんだ。
今の僕には、君以外に大切にしたい人が何人かいて、それでも好きなのは君なのだと誓える。
いいんだよ、僕のことなんて見なくても。
僕を見ない君のままでいてよ。それでも僕は一生君を想えるからさ。僕に気を取られて転んでしまったら君の傷が増えてしまうだろう。一方通行でいいんだ。僕は君の傷さえ愛するけれど、君は僕の傷を愛することはなくていい。無理は言わない。それなのにどうして今更、僕を気にしたりするんだ。揺らいでしまうじゃないか。未来を願ってしまいそうになるじゃないか。君が君らしくいられない世界はいらない。僕が君を好きだと詠えない世界はいらない。そうだな、それでも生きたいと思うのは難しいから、せめて死にたくないと思えるような世界ならいい。
君がいるなら、今はそれでいいよ。
19/12/24 00:32更新 / 雨月 涙空



談話室



■作者メッセージ
矛盾ですね。私は君が好きなのに、君は私を好きじゃなくてもいいという。
嫉妬に身を焦がしても君を焦がしたくはないという。どうしたいかもわかりません。


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