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対岸の火事
どんな悲劇でもそれが対岸の火事ならば心には響かない、と言うけれど。果たしてそれは本当だろうか。もしも対岸の火事が、火事ならば此方側から水をかけようとするだろう。誰かの不幸ならば胸を痛めるだろう。対岸だから自分には関係のないことだと割り切るのは、簡単だけれど、私には多分出来ない。身にかかる粉よりも、誰かにかかる火の粉を払いたいと偽善を振りまく私にはきっと。偽善的な方が、善より余程私らしい。どんな悲劇でも、それが対岸の火事で届かないと分かっていても、私は多分諦められない。大切な人を蔑ろにしない。自分に無頓着な私の、それは生きる理由だから。
19/11/26 14:01更新 / 雨月 涙空



談話室



■作者メッセージ
優しくなりたい、というのに、優しいと言われると首を傾げる私です。
天邪鬼ですかね。優しくなりたい、です。

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