新しい靴をはいた
うれしいけど気恥ずかしい
そんな私の心に呼応するように
小さな靴ずれができた

靴ずれって不思議だ
最初は痛くて
うわってなるけど
だんだん小さくなっていく
それに
靴ずれした肌は
なんだか強くなっている

心に似てるな
そう思った

例えるならば
靴ずれしたところに
またできることがある
そして
また小さくなっては
強くなっていく

でも靴ずれの記憶は
消えることなく残っていて
表面上は固く強くなる

心にも
靴ずれの記憶のように
ベールがかかっていて
痛みによって
重なりあっていく
その美しさは
人それぞれだ

■作者メッセージ
靴ずれがあまりできないように靴を選んでいるつもりなのですが、予想に反してできてしまって。そのときの気持ちを詞にしてみました。
お読みくださりありがとうございます。