ポエム
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夕鏡
他愛無い 頑是も無い 色も無い
溶ける様なギリギリの深み その淵で
自分の姿をした何かと見詰め合う

鏡に向かって喋ったとして
理解はされる 全て重なり合う
けれども決して 満たされる事は無い

皮肉だね 心の痛みが求めた安心は
言い換えてしまえば退屈の似姿だなんて
欲しがったモノが 捨てたくなる程
私の手では持て余すだけのモノだなんて

皮肉だね 生に焦がれ求めた幸福は
言い換えてしまえば死に焦がれだなんて
手に入れて終えたモノが 鋭く尖る
私の生死を突き刺すだけのモノだなんて

他愛無い 頑是も無い 色も無い
混ざり解け合って曖昧な 誰ソ彼時に
私に向かって問い掛ける鏡の私
24/02/29 00:42更新 /



談話室



■作者メッセージ
馴染み無いから欲しくって、だから持て余す
手に入れただけで満足してたら結局どこかで無駄になる

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