真逆な自分が過去にいる 遠目は彼方に霞みつつ
其の子の笑顔は無化粧で 今の私は御化粧重ね
いつからか ある日突然 そんな御顔が産まれてた

鏡を見詰める時間が増えた どうにも気に滲む
私の顔はこんな顔だったっけ 忘れて覚えてない
いつからか ある日突然 そんな疑問が産まれてた

御化生様よ 勝手に心に住み着くなんて酷いじゃない

素顔を汚顔と呼ぶのね 望みも選びもしてないのに
上手に毎日隠すのね 見られたくもない癖に
綺麗なお化けに化けるのね 生きながらの死化粧

子供が死んで大人が産まれる それがこんな顔かしら

やっぱり貴女は御化生様ね 御化粧上手の御化生様よ
ねぇ なんで勝手に私を殺して終ったの？
お化けに成らなきゃ生きられない なんて御上手
勝手に殺して 勝手に産まれて 醜いなんて思うのかしら？
鏡の中の御化生様 貴女が隠した私が汚顔だなんて

そうまでして 魅せられもしないのね 酷いわ

■作者メッセージ
見られたくない自分を隠す為に上手に綺麗になっちゃって
そんなだから見られてしまうと思うんだけどね