紙飛行機
4階の窓からひらひらと私の明日が落ちて行く。飛び方の知らない私は、恰も盲目であるかのように、それを追いかけた。無我夢中に、貪欲に。
何かをしながら文字を並べる。文字も何かをしながら私を語る。何も完全でないこの世界で、私は言葉に身を寄せる。そんな私を、私はもうこれっぽっちも好きじゃない。
チョコレートも太陽も、私の宝物。でも私を壊して行くもの。時々開けて確かめる。ここにある、ここに帰れるという居場所だから。
居場所は私をダメにする。
空き缶みたいな星が見える夜、埃みたいな言葉で歌う。もう誰も私に耳を傾けたりしない。もう誰も、私に明日を望ませない。
でも私は気づいてる。
手を伸ばしたその先は、不透明かつ不可視の未来。言葉も記憶も通用しない、深く呼吸を奪う孤独。
聞こえてくる君の声を頼りに、私は私の言葉を抱えて走る。どこへ繋がるかもわからない道を、訳もわからず、貪欲に。
いつか知らぬ間に辿り着いた、ありきたりな景色に馴染んでゆく。でもそこには君はいない。私もいない。………はず。
………………
4階の窓から君の街を眺める。
今、私たちの昨日にぴったりな、ニーチェの言葉を飛ばすから。紙飛行機の翼に乗せて。
走り、転び、踊らされ、転がされた傷だらけの私たち。
今なら飛べる。
どこまでも、どこまでも飛んでゆける。
落ちたりなんかしない。
落ちるもんか。この野郎。
何かをしながら文字を並べる。文字も何かをしながら私を語る。何も完全でないこの世界で、私は言葉に身を寄せる。そんな私を、私はもうこれっぽっちも好きじゃない。
チョコレートも太陽も、私の宝物。でも私を壊して行くもの。時々開けて確かめる。ここにある、ここに帰れるという居場所だから。
居場所は私をダメにする。
空き缶みたいな星が見える夜、埃みたいな言葉で歌う。もう誰も私に耳を傾けたりしない。もう誰も、私に明日を望ませない。
でも私は気づいてる。
手を伸ばしたその先は、不透明かつ不可視の未来。言葉も記憶も通用しない、深く呼吸を奪う孤独。
聞こえてくる君の声を頼りに、私は私の言葉を抱えて走る。どこへ繋がるかもわからない道を、訳もわからず、貪欲に。
いつか知らぬ間に辿り着いた、ありきたりな景色に馴染んでゆく。でもそこには君はいない。私もいない。………はず。
………………
4階の窓から君の街を眺める。
今、私たちの昨日にぴったりな、ニーチェの言葉を飛ばすから。紙飛行機の翼に乗せて。
走り、転び、踊らされ、転がされた傷だらけの私たち。
今なら飛べる。
どこまでも、どこまでも飛んでゆける。
落ちたりなんかしない。
落ちるもんか。この野郎。