ポエム
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居眠り
生まれ故郷の
駅へと続く
一本の長い鉄道

連結部分近くの
お気に入りの座席に
一人腰掛ける

列車が緩やかな
カーブと共に

しなる音すら
愛おしい

忙しく通り過ぎる
聞きなれた踏切の音

対向列車と
すれ違う瞬間

ハッとする程の
風圧は

私のセミロングの
髪を揺らす

着いた駅は
何故か昔の
ままの景色

おかえりー
待ってたよ

家族の顔が見える

ガタンガタン
という心地よい
リズムに誘われ

いつの間にか私は
居眠りをしていたのだ

ふるさとは
寂しいけど

懐かしく
そして温かい
21/07/16 21:09更新 / そら



談話室



■作者メッセージ
目にとめて頂きありがとうございました

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