またアイツが耳元で囁くんだ
闇に落ちてしまえとアイツが囁くんだ
あんな自分は嫌いなのにアイツは突然あらわれる
消えてくれ
二度と出てこないでくれ
もうイヤなんだ
闇に落ちた自分がイヤなんだ
アイツが囁く
早く落ちてしまえとバラバラに壊れてしまえと
耳を塞いでも聞こえてくる
聞きたくない
落ちてしまえばまたイヤな自分になってしまう
壊れてしまえばもう二度とまた笑えなくなってしまう
アイツは言う
闇に落ちて二度と這い上がってくるなと
そんなのは嫌だ
あいつの言葉に負けたくないんだ
もう
壊れたくないんだ
やっと這い上がれたのに
やっと光を見つけたのに
またアイツが耳元で囁く
お前の居場所は暗闇だけだと
なぜ？
光の中にいたらダメなの？
絶対に負けたくない
壊れた私をアイツはせせら笑ってこの世界から引き離そうとする
そんなことはさせない
そんなことはしない
見つけたのに
やっと見つけたのに
またさ迷うのは嫌だ