ポエム
[TOP]
残像
覚えているはずのない残像
知らない大勢の誰かの悲鳴が頭の中で毎晩響く
消したくても消せない悲鳴
私を呼ぶ声は誰?
様々な声
叫び声
悲鳴
笑い声
どれも覚えていない声
その中での悲鳴は苦痛でもなんでもなく
淡々と壊れたレコードのように毎晩聞こえる
瞳を閉じれば覚えのない残像
雪の舞い散る景色に赤い色が飛び散る
どこなのか
なぜなのか
いったいなんの残像なのか
私にはなんの覚えもない
男も女もごちゃ混ぜな悲鳴
何かを思い出せそうで
思い出せない
記憶に蓋をしたように
全てが霧の中
真っ白な雪に赤い色
私の血なのか
それとも誰のものかもわからない血なのか
真っ白な雪に飛び散る赤は鮮やかで
雪は天使の羽のように舞い降りていた
いったいこの残像はなんなのか
私にはわからない

わからない
17/01/16 00:34更新 / 悲しくても笑う道化師



談話室



TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c