【短歌】エライ
「エライ」
よいしょ、って座ったソファが思ってたよりも深くて天をあおいだ
眼球のない目でこっちをにらんでるマネキンのコートもう秋だねえ
何時間寝たか計算しているがよくわからない二時間がある
玉ねぎが十キロ入っている箱を持ち上げるときこころはひとつ
悪臭はするけど誰がすかしたかわからぬ電車の客、客!客。客?
コインだと思えばあまり痛くないすごく激しい雨のつぶつぶ
クイズ出しブーとかピンポン言っている中学生の男の背中
オレなんて寝っころがっていたいのにキャッチボールをしていてエライ
看護師のピンクの肩を見てすぎて午後の散歩の六割おわり
さびれてはいるけれど森襖店の中の親父の黒ぶちメガネ
よいしょ、って座ったソファが思ってたよりも深くて天をあおいだ
眼球のない目でこっちをにらんでるマネキンのコートもう秋だねえ
何時間寝たか計算しているがよくわからない二時間がある
玉ねぎが十キロ入っている箱を持ち上げるときこころはひとつ
悪臭はするけど誰がすかしたかわからぬ電車の客、客!客。客?
コインだと思えばあまり痛くないすごく激しい雨のつぶつぶ
クイズ出しブーとかピンポン言っている中学生の男の背中
オレなんて寝っころがっていたいのにキャッチボールをしていてエライ
看護師のピンクの肩を見てすぎて午後の散歩の六割おわり
さびれてはいるけれど森襖店の中の親父の黒ぶちメガネ