孤独しか勝たん
今まで人間に関与してきてろくな思い出がなかった
どの人も意地悪で軽薄で男も女も冷淡な現実と
不愉快な現実の作法を教えてくれるのみだった
悪いことには記憶が去りにくい脳の性質をしているらしく
何日も何年も何十年も同じ不愉快な思い出を
掘り起こしては反芻するように苦さを味わうのが
習慣になっしまっていたそれなのに
人混みに紛れたいという欲求は去ることがなく
いつも関わりのない人々の集うカフェなどに出掛けては
まるで人間というものの蚊帳の外から観察するように
自分を配置して不可解な安心を得ることが楽しみだ
どの人も意地悪で軽薄で男も女も冷淡な現実と
不愉快な現実の作法を教えてくれるのみだった
悪いことには記憶が去りにくい脳の性質をしているらしく
何日も何年も何十年も同じ不愉快な思い出を
掘り起こしては反芻するように苦さを味わうのが
習慣になっしまっていたそれなのに
人混みに紛れたいという欲求は去ることがなく
いつも関わりのない人々の集うカフェなどに出掛けては
まるで人間というものの蚊帳の外から観察するように
自分を配置して不可解な安心を得ることが楽しみだ