ポエム
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宇宙
ただ流れていく
空虚だったのに、誰のこともよくわからず
ただ眺めていたのは
無機質な空間だったから
気が付いたら、会釈していたのは
彼らのことだった
過ぎていく年月の中で
寂しさに酔っていたから
それが収束しているような感覚だってあった
どこかを探して、揺らいでいたのは
幻覚だったのかもしれない
だからその誤差は甚大で、
結局、今だってよくわからずに
ただ無機質な思考を描いている
繊細な壁紙に映り込んだ
病室の絵は、開かれて
遠くを望む星たちの声が、
ただ安息の中に虚しく響く
もうじき、それすら終えて、新しい宇宙が
広がるような気がしていたから
もう、それでいいんだと
アスファルトの地面が続いていた
幻惑に揺れて、打ち込んだ、キーボードには
画面に表示される跡が
今でも残っているから、
ただ忘れていたんだ
不思議な連関関係を導きだした
今日も過ぎていくから
ベッドにある輪郭に沿って
間接照明の光が舞う
それすら消え失せてしまうなら
もうどこにも行かないと思った
22/11/06 18:42更新 / Eigen



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