ポエム
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牢屋
それは階段がこちらを向いて
通行人が静かな顔をしてやってくる
視線が辺りを貫いて
僕の体を刺していた
暗がりの中を時計の針が静かに回る

叫んだ言葉は
無機質なコンクリートの壁に反響し
彼の元まで到達する
すぐに沈黙がやってくる
淡い光に安堵した

冷たさが覆い尽くす
ただ流れていく時間が
感覚を鮮明にさせる
彼はこちらを一瞥し
階段を上る音がした
22/11/01 01:17更新 / Eigen



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