もしも貴方の情熱に色が着いているのなら
それは艶やかな赤でしょう
誰をも熱く高揚させる炎の様な
燃えたぎる赤でしょう

もしも貴方の優しさに色が着いているのなら
それは穏やかな黄でしょう
柔らかく包みこむ月明かりの様な
淡い黄でしょう

もしも貴方の喜びに色が着いているのなら
それは鮮やかな蒼でしょう
雲一つ無いあの空の様に
澄んだ蒼でしょう

もしも貴方の悲しみに色が着いているのなら
それは深い碧でしょう
海と大地の狭間の様な
荘厳な碧でしょう

もしも貴方の涙に色が着いているのなら
それは美しい白金でしょう
夜空に舞い散る星屑の様に
煌めく白金でしょう

もしも貴方自身に色が着いているのなら
それは眩い紅でしょう
全てを明るく輝き照らす
太陽の如き紅でしょう

もしも私の居る場所に色が着いているのなら
それは光通らぬ黒でしょう
だからこそ貴方が見える
貴方の放つ数多の色が
それだけで私は
この場所でだって生きていける