ポエム
[TOP]
37秒
ドリンク片手にエメラルド地球を
透かして見てる
傾いたモニターできみはSE
ドラマの中じゃただの慌てふためいた 
サラリーマン
システムもスタイルもまるでお構いなしさ

明日に向かうただそれだけの未来
今日も携えたその手には
真新しいスケジュール帳さ
優しさ強引に押し付けた
ガラス瓶のような繊細さを学んで欲しい

さよならを悲しい言葉と
認識しないただの挨拶にすぎないと
襟の隙間冷めた空気 
ほのかに香るフレグランス

市松模様街に揺れてやがて消えて
見えなくるその先も後も
僕の想定内の話
裸足の夏はもう見えない
もう見えやしない
波音すら遠く霞む

きみに伝えた唇の運びは
ありきたりの告白と呼べる
つまらないセリフだったけど

見つめた37秒最初は多分
31秒 6秒足して37秒
溢れくる思い抱えて
冬はきっとこれからも
ずっと僕を守る

春がきて気づいたなら
どうか急ぎ足でつかまえて
リーフグリーンのストール
肩に外して

腕時計測る秒数と日にち
合わせた数で占い気にして待ってる
来る来ない昔めいた
花びらに頼る程に僕は
そこまで女々しくないさ

胸に作るフレームに収めた37秒
きみの手が離れた37秒
22/01/10 08:51更新 / DR-non



談話室



TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c