詩集・夏景色
『校庭』
だ~れもいない セミの声だけの
田舎の小学校の教室
町に転校して行った
君の机の上に顔を横にする
かすかに声が聞こえるよ
〇〇君 げんき?
それから僕は 僕の机の
ナイフで刻んだ〇〇さんという名前を
指でなぞる。
思い出す
だ~れもいない教室と
子犬が一匹の夏休みの校庭。
『夏の夢』
思えば、この半年、夢を見ていたのかも知れない。
一つは、春の海辺で、ほっこりしている、そんな夢。
もう一つは、波の光のように、キラリとひかり、セクシー。
夏の夢は 夏が終わらないうちに去り、
浜辺には君が忘れた お気に入りの帽子があった。
君はこの帽子を取りに また 戻ってくるかも知れない。
『夏の終わりに』
夏の終わりの 砂浜に
君が書いた 二行の言葉
それを言いに 戻って来たのかい
大事にするよ その言葉
ああ- 帽子を忘れてはいけないよ。
『夏坂』
この坂を曲がった先に
あなたと住んだアパートがありました
身ごもったあなたの
お尻を押して上ったことも
この坂は駅から近いのだけど
去年は休まず上れたが
今年は途中で休んで汗をふき
夏の終わりの雲を見上げるのです。
だ~れもいない セミの声だけの
田舎の小学校の教室
町に転校して行った
君の机の上に顔を横にする
かすかに声が聞こえるよ
〇〇君 げんき?
それから僕は 僕の机の
ナイフで刻んだ〇〇さんという名前を
指でなぞる。
思い出す
だ~れもいない教室と
子犬が一匹の夏休みの校庭。
『夏の夢』
思えば、この半年、夢を見ていたのかも知れない。
一つは、春の海辺で、ほっこりしている、そんな夢。
もう一つは、波の光のように、キラリとひかり、セクシー。
夏の夢は 夏が終わらないうちに去り、
浜辺には君が忘れた お気に入りの帽子があった。
君はこの帽子を取りに また 戻ってくるかも知れない。
『夏の終わりに』
夏の終わりの 砂浜に
君が書いた 二行の言葉
それを言いに 戻って来たのかい
大事にするよ その言葉
ああ- 帽子を忘れてはいけないよ。
『夏坂』
この坂を曲がった先に
あなたと住んだアパートがありました
身ごもったあなたの
お尻を押して上ったことも
この坂は駅から近いのだけど
去年は休まず上れたが
今年は途中で休んで汗をふき
夏の終わりの雲を見上げるのです。